須田泰成の〈つなぎあるき〉ブログ
人や地域や企業を〈つなぐ〉日々を過ごすコメディライター&プロデューサー須田泰成の〈つなぎあるき〉日記+コラム
Photo N.Kurisu

2017.10.21

高齢化進む瀬戸内香川、三豊市・仁尾漁港と経堂の個人飲食店をつなぎ歩き「三方よし」のビジネスモデルをつくる。

by 須田 泰成

つなぎ歩き日記

経堂の個人飲食店といい湯加減でつながり、
おいしいものを届けてくれる産地に瀬戸内・香川の三豊市があります。
仁尾漁港に近く、鮮魚に定評のある
ショッピングセンター今川の今川宗一郎さんがキーパーソン。

今川さんとの出会いは、
私が、大阪商品計画などに関わり、
テレビやラジオなどのメディア出演も多い
大阪府庁の矢野貴朗さんと出会ったところから。
矢野さんが全国の生産地の活性化イベントで東京に来られた際に、
イベントで一緒になった倉本明佳さんを
私が運営するイベント酒場・経堂さばのゆに連れてくださったのですが、
この倉本さんが、
東京の大手銀行を辞めて、三豊市にUターンした変わり種。

倉本さんに「瀬戸内の魚を取り扱う、おもしろい業者さんはませんか?」と、
相談したところ、〈地元の後輩〉ということで、
今川さんを紹介してくださったのでした。

Facebookでつながった今川さんは、日を置かず、
東京で仕事があったついでに経堂さばのゆに立ち寄ってくださいました。
ぎりぎりランチが終わるくらいの時間に、
魚を多く扱う農大通りのらかん茶屋さんにご招待。
昼のランチは、三回転が当たり前、
夜営業もコース料理の団体、グループで混み合う人気店。

これが、その時の写真です。

仁尾の蒲鉾をお土産に、
らかん茶屋の大将ともすぐに打ち解けて。

早速、次の週から取引きがはじまりました。

取引の手順は、例えば、こんな感じ。

①水曜日・・・今川さんが、仁尾漁港の水揚げの様子を確認して、
     翌日(木曜日)に魚が揃いそうなら、らかん茶屋さんに電話する。
        ↓
     電話を受けた らかん茶屋さんが、
     大体の魚種、希望の値段などのリクエストを出す。

②木曜日・・・今川さんが、らかん茶屋さんの希望になるべく沿うカタチで、
     魚を揃えて、出荷する(1ケース15キロ以内)。

③金曜日・・・午前中に着いた魚をさばき、下準備をして、
     金曜・土曜という週末の稼ぎ時のメニュー、
     週明けのランチなどに活用する。

具体的には、こんな風になります。

写真のランチの天ぷら定食は、
毎回いただける50円の割引チケットを使うと、なんと830円!

肉厚のアジフライが定食に!

夜の天婦羅も絶品!

舌平目の一夜干し、最高!

イカはもっちり!鯛は味が濃い!

宴会コースの鍋も、この通り!

この三豊ー経堂・産直ネットワークのキーワードは、
「ブランドや規格にこだわらない」ことだったりします。

地元の市場で評価の高い魚種や大きさにはこだわらず、
新鮮で、ありふれたものを、
小さくても、カタチが揃わなくても良いので、どっさり15キロ、
氷詰め&クール便で送ってもらう。

それらを夜メニュー、ランチメニューに工夫しながら振り分けることで、
お店とお客さんにとっては、次のメリットがあります。
①お客さんは、新鮮で安くて美味でボリュームのあるものを食べられる。
②原価率が下がる=利益率が上がる。

市場独特の規格に合わせようとせず、
新鮮でおいしく料理できればそれでいいという、
おおらかな視線で魚を見ることが大事。
そして、大切なことは、三豊の魚の良さを大いに語り、
経堂に三豊ファンをじわじわ増やす。
飲食関係者にも三豊の魚に興味を盛ってもらう。

ショッピングセンター今川の今川宗一郎さんは、
「例えば、らかん茶屋さんのように付き合える
飲食店さんが全国に100とか200とか、
たくさんできれば、かなりオモシロイことになってきて、
高齢化と人口減少に悩む地元に希望の光が差し込んできます」とのこと。

ということは、
③産地にとっても良い、持続可能なビジネスモデル。
ということになります。

①お客に良し ②お店に良し ③産地に良し

地方と都会をつなぐ「三方よし」のビジネスモデルとなります。

須田 泰成

須田 泰成

「スローなコメディにしてくれ」
 編集長+プロデューサー+ライター。
always look on the bright side of human life♩な
「もの+こと+ひと」を取り上げながら、
地域や企業のリアル・ムーブメントも熟成発酵させている。

世田谷区経堂と全国の地域の生産者と文化をつなぐ
経堂系ドットコムを2000年から運営。
イベント酒場さばのゆをハブに全国のつながりを醸す日々。
東日本大震災の津波で流された石巻の缶詰工場・木の屋石巻水産
の泥まみれの缶詰を洗って売るプロジェクトは、
さばのゆから全国に広まり、約27万個を販売。
工場再建のきっかけとなるなど、ソーシャルな活動も多い。

本業は、著述、映像・WEB制作、各種プロデュース。
著書に『モンティパイソン大全』(洋泉社)、など。
脚本・シリーズ構成に『ベイビー・フィリックス』(NHK),
『スーパー人形劇ドラムカンナの冒険』(NHK)など多数。

『シャキーン!』(NHK)『すっぴん!』(NHKラジオ第一)
などの番組立ち上げもいろいろ。

テレビ、ラジオ、WEB、脚本、構成、
執筆、制作、講演などの仕事多数。
お仕事も承っております。
Twitter:@yasunarisuda
facebook:https://www.facebook.com/yasunarisuda
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